発 行: 2009年11月
著 者: 志村 嘉一郎
サイズ: 四六判
ページ数: 356ページ
ISBN:978-4-902553-74-1
電気事業の草創期に活躍した先人たちは何を考え、どう行動したのでしょうか現行の9電力体制は1951年にスタートしたものですが、明治初めの草創期には、実にさまざまな事業者たちが試行錯誤の中から電気事業をスタートさせ、意欲的に取り組んでいました。
本書は日本電気協会の広報誌『電気協会報』に2003年から08年にわたって長期連載された「電気と闘った男たち」を大幅に加筆、再編集したものです。電気事業の草創期から戦前・戦中の動乱期、そして戦後の9電力体制の成立など、それぞれの時代に電力会社の先人たちがどのように考え、行動したかを描いています。
さらに、原子力発電の導入初期にまつわるエピソードや、家電製品開発にかかわった電機メーカーの動向など、電気に関する歴史的事例も広く紹介しています。
混迷する現代、先人たちの経験にはたくさんのヒントが詰まっています。
目次
第1章
「鬼」との闘い~東條巡視/松永弾劾の公開状ほか
第2章
株買い占め~「明かり」と「乗り物」ほか
第3章
慶応コンビ~「電力の鬼」松永安左エ門の闘電ほか
第4章
商船マン~五大電力の時代ほか
第5章
51年体制~昭和の鞍馬天狗ほか
第6章
勤皇と佐幕の志士~それぞれの明治維新ほか
第7章
燎原の火~動かなくなった飾り山笠ほか
第8章
巨人群~原子力・電機・技術
著者紹介
志村 嘉一郎氏(しむら・かいちろう)
1941年埼玉県生まれ。朝日新聞記者、電力中央研究所研究顧問などを経て、06年から帝京大学教授。著書に『土光敏夫21世紀への遺産』(文芸春秋)、『通産省エネルギー官僚の大陰謀』(潮出版社)、『中国の資源エネルギー事情』(教育社)など多数。
(経歴は2009年11月現在)